知覧特攻平和会館
知覧は鹿児島から高速道路を使えば車で1時間ほどの距離にある小さな町です。太平洋戦争末期に沖縄をめぐる日米の戦闘が激化した頃、アメリカの機動部隊を攻撃するために出撃する特攻隊の航空基地が知覧に置かれていました。特攻隊は爆弾を抱えた飛行機もろとも敵の艦船に体当たりすることを企図したもので、空中勤務者(パイロット)は一旦離陸したら基地への帰還を予定しないという文字通り必死の作戦でした。知覧特攻平和会館は、特攻隊に関連する資料を展示するため基地跡に戦後建てられました。
会館に入ると、知覧から飛び立った航空兵を含め、千名を超える陸軍特攻隊員の遺影・遺書・家族に宛てた手紙が並べられています。また実戦に使用された陸軍の4式戦闘機「疾風」や、映画撮影のため実寸大のサイズで製作されたレプリカの1式戦闘機「隼」が見られます。平成27年までは実機として3式戦闘機「飛燕」がホール中央にありましたが、所有者に返却されました。現在は破損して後尾部分が失われているた形のまま展示されている海軍の零式戦闘機「ゼロ戦」を含め、3機の戦闘機が会館内で翼を休めています。
また飛行機だけでなくモーターボートの特攻隊「震洋」の紹介もされています。そして多くの若い特攻兵の身の回りの世話をしていて通称「特攻の母」と呼ばれた富屋食堂の鳥濱とめさんの録音音声が聴けるようになっています。また会館の敷地内には当時特攻兵が出撃まで起居していた三角兵舎と呼ばれる建物が現物そっくりに再現されています。当時のまま残っている給水塔も、足を延ばせば見学できます。
知覧特攻平和会館は戦争の実態を伝える歴史資料館です。戦史やレシプロの航空機に興味のあるカップルにはデートの場所としておすすめです。二人で館内を巡りながら当時の若者の過酷な状況に思いを馳せ、平和の意味を考える有意義なデートになります。特に少し交友関係が深まったカップルにとって共に戦争と平和について真剣に語り合う場を与えてくれます。展示されている4式戦「疾風」は飛行可能な程度まで修復された本格的な戦闘機で、航空ファンのカップルには見ごたえがあります。飛行機に手を触れてはいけませんが、間近に近寄って観察することができるので、かつて実際に大空を駆け巡った精悍な勇姿を二人で眺める貴重な時間を過ごせます。
出撃が迫った特攻兵が家族に宛てて書き綴った手紙は、故郷への思いと家族愛に溢れ、読む者の心を強く打つものがあります。また特攻隊員の出撃を見送った地元の女子学生が作った武運長久を祈る人形を見たり、富屋食堂のトメさんの証言も聴くことができて、周囲の民間人の切実な思いをも二人で共有することができます。特攻隊といえば飛行機というイメージですが、木造のモーターボートの特攻隊「震洋」もあったという事実を知ることもできて感銘を受けます。また会館外の会館を出ると近くには麓川が流れていて、川沿いに桜の木が植えられています。
特攻機の出撃が本格的になり始めた1945年3月に満開の時期で、特攻隊を見送る人たちはこの桜の花が付いた枝を折り取って特攻隊員に渡していました。兵士たちは特攻機に桜の花を積んで出撃して行きました。カップルで川沿いを散策しながら桜の木を見上げて当時の状況を想像してみるのも良いでしょう。少し離れた場所に重要伝統建築物保存地区に指定された知覧の武家屋敷群があり、見事な植栽に囲まれた木造家屋が立ち並ぶ静かな歩道を散歩することができます。人通りの少ない道はデート向きで、趣のある家屋を眺めながらゆっくり歩くと落ち着いた気持ちで二人の話も弾むことでしょう。
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※情報は変更等がございますので、必ずおでかけされる前に公式サイトなどでご確認いただきますようお願いいたします。
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