<調査背景>
かつては「地震・雷・火事・親父」と言われたり「大黒柱」と形容されるくらい、怖い存在であり一目置かれる存在だった「お父さん」。一方では、最近の風潮として「お父さんの下着と一緒に洗濯しないで!」など、虐げられている存在として描かれる事も少なくない。そこで、結婚相談所や結婚相手紹介サービスを展開する株式会社パートナーエージェント(新宿区・代表取締役 佐藤 茂)では、20代~40代の未婚女性241名に向けて、父親との関係について意識調査を実施した。
約6割は「お父さんが好き」
単刀直入に「あなたは、お父さんが好きですか?」と尋ねたところ、約60%が「好き」または「まあまあ好き」と回答した。
これは「あまり好きではない」「嫌い」と答えた14%を大きく上回っており、「父親は嫌われる」という一般的なイメージが、結婚適齢期を迎えた女性にはあまり当てはまらないことがうかがえる(図1)。
一般的な父親のイメージは「頼もしい」実際の父親は「優しい」
では、実際に自分の父親にはどんなイメージを感じているのだろうか。一般的な「父親像」とあわせて聞いてみると、一般像は「頼りがいがある」がトップであったのに対し、自分の父親は「優しい」がトップであった(図2)。
全体の傾向としては、一般像と実際の父親で差がでたのが、「頼りがいがある」「威厳がある」といった、大黒柱的なイメージは一般像が多く、「かわいそう」「面倒くさい」「面白い」といった、若干「同等目線」と思われるイメージは実際の父親像が多い点に、ギャップが見られる。
娘の恋愛に意見をしない父親が過半数だが…
そんな「優しい」父親は、娘の恋愛に対してどういう態度をとるのだろうか?父親が娘の恋愛について意見することがあるか聞いてみたところ、「一度もない」との回答が半数以上となった(図3)。
現代の父親の娘との接し方をうかがい知る事ができそうなデータだが、実はこの「父親が恋愛について意見をするかどうか」が、娘の恋愛感覚に少なからず影響を与えることが分かった。
「結婚する相手は?」という問いに対して、「お父さんみたいな人がいい」か「お父さんみたいな人は嫌だ」かを聞いたところ、「嫌だ」の回答者は他の回答と比べて、圧倒的に恋愛について意見をされていない事がわかるだろうか(図4)。
同様に「お父さんみたいな人がいい」との回答者における「恋愛について父親が意見する」割合は他よりも多い。この集計によれば、「父親が娘の恋愛に向き合っている方が、愛される父親となる確率が高くなる」、あるいは「無関心な父親は嫌われる」と解釈できるだろう。
「恋愛に意見されるのは嫌」の声も
このように恋愛話を含めた、「父娘のコミュニケーション」が大事であることは上記で触れてきたが、「恋愛に対して意見をする行為」そのものが、娘にどう受け取られているかというと、「うっとうしい」「しょうがない」といったネガティブな回答が、「参考にする」「嬉しい」などのポジティブな回答を上回るという、若干厳しい結果となっている(図5)。
ただ、「嫌がられながらも意見をしていく」事が、娘の恋愛感に影響を与えていることは前述のとおりであり、その点、世のお父さん達にはがんばってもらいたいものである。
父親には付き合っている彼氏のことはあまり言いたくないのが本音
そんな微妙な「父娘関係」。では実際に彼氏が出来た時、娘は父親に報告するのだろうか?結果としては「紹介しない」という回答が過半数。紹介するとしても「何ヶ月か経って落ち着いた頃」、「結婚を意識した頃」とタイミングは遅めである(図6および図7)。
彼氏の事は、なるべくなら父親には黙っておきたい・・・という娘の心情がうかがえそうだ。
なかなか言い出せないけど、花嫁衣装は見て欲しい娘心
付き合っている彼氏の事はなかなか言い出せない娘たち。当然結婚が決まったとしても、まず報告するのは「母親」だ(図8)。
この部分でも父親はどうも立場が弱い。しかし、結婚相手以外で花嫁衣裳を一番見せたい相手としては、その割合を5倍近く伸ばしているのが分かる(図9)。
父親役として、一緒にヴァージンロードを歩いてほしい有名人は「舘ひろし」
最後に「父親役として、一緒にヴァージンロードを歩いてもらいたい」有名人の第1位は、「カッコイイから」「渋いから」との理由で「舘ひろし」が選ばれた。また、僅か1票の僅差で第2位に選ばれたのは「関根勤」で、「優しいから」「面白いから」がその理由となった。
3位以降もダンディーなイメージの俳優と、明るいイメージのお笑いタレントが入り混じる結果となり、理想の父親像として求める姿が二極化していると言えそうだ。