昨今の婚活及びウエディング市場は、人々の価値観の多様化などを背景にその構造が大きく変わりつつあります。
矢野経済研究所が発表した2019年度の市場規模は約2.3兆円と前年比で微減となりましたが、その内訳を推計すると、婚活や新たなウエディング(いわゆるカジュアルウエディング)の占める割合は増加していることが分かります。
当社はこれまで婚活を主たる事業としておりましたが、2020年3月期よりカジュアルウエディングを主たる事業とするメイションをグループ化したことで、この活性化する2つの市場が事業領域となりました。
平安時代の後継人制度が起源といわれる仲人は、江戸時代に一般に普及し、昭和に入り結婚相談所へと形を変えていきました。
その後、自由恋愛が主流となり、その役割は低下したように見えましたが、成熟化する現在の日本では、結婚相談所を含めた婚活サービスの役割が見直されるようになりました。
インターネットを通じた婚活はもとより、地方自治体や企業の福利厚生として提供される婚活サービスなども含め、近年では社会全体で婚活を後押しする風潮が高まりつつあります。なお、リクルートブライダル総研によると、2018年の婚姻組数に占める婚活サービス利用割合は12.7%に上るとされています。
結婚情報サービス・仲介業とオンライン上の婚活・恋活マッチングサービスを合わせた結婚情報サービス業の2019年の市場規模は922億円と推計されています。このうち、オンライン上の婚活・恋活マッチングサービスをのぞいた狭義の婚活サービスは、結婚相談所と婚活パーティーに大きく区分することができます。そして、この各領域の主力プレイヤーのほとんどが株式を公開しており、市場全体の透明性の高さを伺い知ることができます。なお、上場4社の婚活サービスに係る売上を合算すると約200億円(2019年の決算数値)で、狭義の婚活サービスの市場規模500億円の約39%を占め、大手企業による寡占化が進んでいることを示しています。
なお、当社はその中で上位に位置しており、今後は多様化する婚活サービスを全方位で展開していくことを目指しています。
婚姻組数における婚活サービスの利用割合の高まりもあり、婚活市場は今後も長期的に拡大すると見込まれております。
そして、この市場を牽引するのが、マッチングアプリも含めたより手軽に始められるエントリー型の婚活サービスと言われております。
マッチングエージェントによると、オンライン婚活市場は2024年までに現在の約2倍の1,037億円まで拡大するとされており、これは年平均成長率14.4%と高水準となっております。
意外と知らない婚活市場、実は成長性が非常に高い市場であることがデータからもわかります。