“まっ、いいか” は最高のパートナーを引き寄せる【30代からの恋のかさねかた、愛のはぐくみかた】
20代とは違う30代の恋。結婚するか否かの分岐ともなる年代であることから、未婚の30代にとって恋に迷いはつきものです。この連載では、婚活のプロフェッショナルから聞いた、恋愛・結婚についてのヒントをお伝え。恋する気持ちに寄り添い、ポジティブな気持ちで毎日を過ごすコツをお届けしていきます。
「すべて整っていないと気に入らない」「“まっ、いいか” ができない」人が増えています。□(シカク)というピースを求めている場合は、ここにぴったりはまる人じゃないとダメ! と言うのです。でも実は□の中には、それ以外のピース(例えば、〇も△)も入るって、知っているでしょうか。
今回は、あなたの結婚に求める条件を整理するためのお話です。
目次
友人の結婚相手以上の人が条件?
20代後半から30代になると周りの友人や同僚がどんどん結婚していきますよね。ちょっと取り残されたような気分になる。そしてそれ以上の人を求めるパターンが多いのです。
「友だちの旦那さんはこんな人。だから自分はそれ以上の人がいい」。
男性より女性に顕著ですが、スペックの高い男性にもよくあります。「兄嫁より美人で清楚なタイプがいい」といった感じ。自分は後から結婚するのだから、最低でもはりあう相手のパートナーと同じランクで。できれば見た目、年収、職業、年齢など総合的に見てそれ以上の人、と。
まるでデパートで買い物をするように、「これとこれとこれ、セットになった人で」と言うのです。
なぜ100点か0点しかないの?
そういう人からすると、相手への評価は100点か0点しかありません。結婚に求める条件がガチガチに固まっているので、1点〜99点がないんです。例えば、その総合条件が□だとすると、〇や△の人を前にすぐ「0点。なし。自分にはこういう人は合わない」となる。
でもよく見てみれば、その□の中に、〇も△も入ります。周りのちょっと余ったところは、いろいろな形で埋めていけるのです。優しさとか、歩み寄りとか、その他の長所とかで。
例えば、「ちょっと頼りないところが気になるけれど、自分が頼ってみたら変わるかもしれない」「服のセンスが好みじゃないけど、自分好みの服をプレゼントしてみたらどうなるかな?」「好きなタイプの顔じゃないけど、この人の笑顔を見ると和むな」とか。
前回の記事『あなたに大切なことを気づかせてくれる、空想の鏡を持っていますか?』でもお伝えした通り、心に空想の鏡を持つことで、二人の関係はどんどん変わっていきます。
柔軟性のなさは、人生経験のなさ
「ぴったりじゃないけど、とりあえずこれでもよしとしよう」そういう柔軟性は、人生における経験値のようなものが関係しているとも言えます。それは、人間関係の試行錯誤の中で、失敗も幸せもたくさん経験しているから。
第一印象が良くなくてもひょんなことから仲良くなったり、自分の思い込みで相手を傷つけたり。「今の自分の感情だけで判断するのはまだ早い」と経験上知っているのです。
対して人生経験の少ない人は、判断が早い。すぐに引いてしまいます。「妥協したくないんです」「失敗したくないんです」そう言う人もいるでしょう。でもたとえ条件にぴったりの人が現れたとしても、今のあなたを選んでくれるでしょうか? 歩み寄りも柔軟性もないあなたと、幸せになれるでしょうか?
失敗したくないのならなおさら、心の中の空想の鏡を、改めて見つめてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。婚活とは結局、条件と柔軟性のせめぎ合いです。「自分を変えない自分」を脱ぎ捨てて未来の可能性に目を向けるか、「条件にぴったりの人から選ばれる自分」に生まれ変わるか。どちらにしても、今の自分のままでは何も変わらないのです。
坂西祥江さん(婚活支援サービス パートナーエージェント/コンシェルジュ)
ときに厳しい言葉をかけることもあるのは、相手の幸せを心から願っているからこそ。「婚活の楽しみ方」を伝えるスペシャリストであるコンシェルジュからのアドバイスは、目から鱗の連続です。
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