結婚する男のランクで「何者か」になろうとする私たち
ハイスペ男と腐るほど付き合ってきたけれど、付き合った男からはついぞ何も得られなかった。
この執筆を行っている今日は令和最初のクリスマス。
2019年12月25日。
小さい頃から25日より24日のクリスマスイブが好きだったこともあり、我が家のクリスマスイベントは昨日行われた。
クリスマスイベントとはいっても、自宅でのディナー。
幸運にも、パートナーの料理スキルはプロ級なので、テーブルには自宅だとは思えない豪華なメニューが並んだ。
照明を消し、キャンドルの灯りとともにテレビには『東京ゴッドファーザーズ』が映る。
今まで経験したクリスマスよりも贅沢で幸せだったとはっきり言える。
TwitterやInstagramを見れば、各々がクリスマスを満喫している。
中にはティファニーやカルティエの指輪を貰いプロポーズされたと報告する人がいた。
顔はスタンプで隠されているが、身なりがしっかりと整っている“大人”な彼氏とツーショットをあげる彼女たちはまさに、幸せ最高潮という言葉が似合う。
その姿を見て、素直に「おめでとう!」と思えるようになったのは、ここ数ヶ月の話。
それまでの私は幸せ最高潮なカップルを見ながら、悲しみや怒り、虚しさに脱力感といったあらゆる負の感情を抱かざるを得なかったし、それをパートナーにぶつけることもあった。
そのたびに言い争いにもなった。
なんて不毛なのだろう。
では何故、私はそういった状態に陥っていたのか。
それは過去の恋愛経験にあった。
目次
普通じゃなかった恋愛相手たち
私と同じく駆け出しのフリーランスである今のパートナーとは違い、これまで交際したり、好きになったりした男性たちは世間でいう“ハイスぺ男子”だった。
元々、自分よりも能力が高い男性や自分がどうしても得ることができない(理数スキルなど)を持っている男性に惹かれがちで……肩書きだけを並べると、学生なら東大生・慶應生・早大生は当たり前。
社会人なら経営者・大手企業勤務(内外問わず)・著名人……。
言ってしまえば、男性の中でも上位数%な人たちばかりを相手にしていたのだと気付いたのはごく最近のことだ。
彼らは大抵実家も裕福で、分かりやすい挫折もしないまま、平均年収以上を当たり前のように稼ぐ。
そして、いくら晩婚化が叫ばれている世の中とはいえ、結婚適齢期になればひとり、またひとりと結婚をしていく。
このように、市場から20代のイイ男がいなくなってしまうのだ。
あなたが欲しい“当たり前”は何?
人によって、結婚の価値観で(当たり前だと思うこと)は様々だ。
毎シーズンの海外旅行や都心のタワーマンションに住み、子供を有名私学に通わせる“当たり前”も存在すれば。
毎月の公共料金と睨めっこをし、記念日の外食はファミレスで、子供はずっと公立校の“当たり前”も存在する。
どちらにも幸せや不幸せがあるが、自分が求める“当たり前”の選択を妥協してしまったらどうだろうか。
きっと、永いこと苦痛の中で生きるはず。
ここで間違えてはいけないのは、あくまでも自分の価値観が合う結婚相手を選ぶのであって、“自分の周りが認めてくれる当たり前”ではない。
他人からの意見や評価が必ずしも必要ではないとは言い切れないが、数十年続くであろう生活を他人からの評価だけで決めるのはお門違いも甚だしい。
いくらハイスぺと結婚したからとはいえ絶対に幸せになれることなんてないし、自分は何者かにはなれない。
自分がどういう人生を歩みたいのか。
今一度、自分の中に問いかけてみよう。